生成AI(ジェネレーティブAI)とは、学習した大量のデータをもとに、文章・要約・画像・アイデアなどを新しく生成するAIの総称です。ChatGPTをはじめ、ここ数年で業務利用が急速に広がっています。
生成AIとは?従来のAIとの違い
従来のAIが「分類・予測」を得意としてきたのに対し、生成AIは「作る」ことが得意です。最大の特徴は、プログラミングではなく“いつもの言葉(自然言語)”で指示できること。ITの専門知識がなくても使い始められる点が、現場での普及を後押ししています。
建設業での使いどころ
- 議事録・日報のたたき台作成と要約
- 施主・協力会社へのメールや報告文の作成
- 安全衛生計画書・作業手順書などのひな型生成
- 過去の社内資料からの情報検索(後述のRAGと組合せ)
現場の声と導入事例
大手ゼネコンでは実装が進んでいます。竹中工務店は社内の技術文書を横断検索できる生成AIシステム「デジタル棟梁」を運用し、安藤ハザマは施工計画書などの社内データを学習させた独自の生成AIを導入しています(各社公表資料より)。
現役の現場監督からは「書類地獄から解放され、本来の安全管理・品質管理・工程調整に集中できるようになった」という声がある一方、「五感を使った現場感覚や職人との信頼関係といった“身体知”は人にしか持てない」という指摘もあります。AIは人を置き換える道具ではなく、人の時間を取り戻す道具と捉えるのが現実的です。
使う前に押さえる注意点
生成AIは事実でない内容をもっともらしく答えること(ハルシネーション)があります。数量・法令・固有名詞は必ず人が確認し、図面や見積などの機密情報は入力データを学習に使わない法人向けプランで扱いましょう。
ここがポイント
まずは社外に出さない社内文書(議事録・日報のたたき台)から使い始めるのが、安全でいちばん効果を実感しやすい進め方です。
- 1
現場業務の棚卸し
どの作業に時間がかかっているかを洗い出す。
- 2
小さく試す(PoC)
効果が出やすい1業務から生成AIを試す。
- 3
定着させる
使えるプロンプトをテンプレ化し、現場に広げる。